ユポ紙の特徴や使われる場面、取り扱い方法を詳しく解説!

ユポ紙は、株式会社ユポ・コーポレーションが製造するポリプロピレン樹脂を使った合成紙です。
耐水性があるユポ紙は、一般的な紙では不向きな場面でも使用可能なものの、少し特殊な構造であるため、印刷・加工する際にはいくつか注意する必要があります。
この記事では、メリット・デメリットを中心にユポ紙の基本的知識とその使用場面、さらに取り扱い方法について解説します。
ユポ紙にご興味をお持ちの方はもちろん、水に強く、強度のある素材をお探しの方もぜひ参考にしてみてください。
ユポ紙・合成紙の意味
ユポ紙とは、株式会社ユポ・コーポレーションにより独自に開発された合成紙です。
合成紙とは、合成樹脂を原料に作られた用紙のことで、ユポ紙は、ポリプロピレン樹脂と天然鉱物「無機充填剤」を主原料として製造されています。
そのため、優れた耐水性・耐久性を持ち、衝撃に強めという特性があります。
さらに、内包された無数のミクロボイド(微細な空孔)によって紙のような質感や印刷・筆記適性といった特性も持ちます。
こうした紙とプラスチック両方の特長を活かして、ユポ紙は、屋内外を問わずさまざまな用途で使用されています。

ユポ紙のメリット
ユポ紙が持つメリットとしては、以下の7つが挙げられます。
- 鮮やかで綺麗に印刷しやすい
- 水や雨に強い
- 油や薬品にも耐性がある
- 鉛筆や油性ペンで筆記できる
- 破れにくく折り目もつきにくい
- リサイクルできる
- 燃やしても有害物質が発生しない
ユポ紙は、水に濡れてもほとんど変形や変質せず、汚れても拭き取りやすいのが特徴です。
加えて、鮮やかな印刷を再現しやすいうえ、折り目もつきにくいことから、さまざまなシーンで幅広く活用されています。
また、燃やしても塩素ガスなどの有害物質が発生しないため、環境に優しいエコロジーな用紙といえるでしょう。
ユポ紙のデメリット
多くのメリットがあるユポ紙ですが、以下のようなデメリットもあります。
- 通常の紙よりも高価になりやすい
- 高熱によって変形するおそれがある
- 折りやラミネートなど後加工に注意
ユポ紙は、水に強い、長期で使えるなどのメリットがある分、一般的な紙と比べて高価になりやすいうえ、印刷が乾くまで時間がかかるなどのデメリットがあります。
また、高熱に弱く、折り曲げに反発が強いユポ紙は後加工が限られることもあるため、加工したい場合はあらかじめ印刷会社に確認しておきましょう。
ユポ紙が使われる場面
タフさとしなやかさを兼ね備えたユポ紙は、日常のさまざまな場面で幅広く使用されています。
よく使われる用途として、例えば選挙ポスターやお風呂の知育ポスター、飲食店のメニュー表などが挙げられます。
ユポ紙は、濡れても強度や形状がほとんど変わらず、汚れても簡単に拭き取れるため、ポスターなどの素材として最適なのです。
また、鉛筆で書き込めるうえ、折り目がつきにくいという特性を利用して、選挙投票用紙としてもユポ紙は用いられています。
そのほか、通常の紙やシールより破れにくいということから、冷蔵・冷凍保存などを記載した食品ラベルや医薬品のラベル、工業用の注意銘板などにも使用されています。
ユポ紙の廃棄方法について
ユポ紙を一般家庭ゴミとして廃棄する際は、プラスチックゴミとして処理してください。
一方、事業所のゴミとして処理する場合は産業廃棄物として処理する必要があります。
いずれもお住まいの自治体の条例や法律に従って、適切に廃棄しましょう。
なお、ポリプロピレン樹脂が使われているユポ紙は、ある程度まとまれば再利用も可能です。
溶かしてユポの原料として再利用、もしくは物流資材や建築資材、雑貨などにリサイクルすることもできます。
まとめ
ユポ紙は水や油などに耐性がある、丈夫で長持ちするなど多くのメリットがあります。
そのため、水濡れのリスクのある屋外用ポスターから、カフェのメニュー表や商品のラベル、店頭POPなど幅広いシーンでユポ紙が用いられています。
耐水性を求める印刷物を製作したい方は、本記事の内容を参考に、ぜひユポ紙の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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