「テトロンポンジ」とは?生地の特徴や用途をご紹介

「テトロンポンジ」とは化学繊維のポリエステル100%で織られた生地を指し、「ポンジ」とも呼ばれます。聞きなれない言葉ですが、実はイベント会場や飲食店などに設置されているのぼり旗によく使用されています。今回はそんな「テトロンポンジ」について詳しく解説します。
テトロンポンジ生地とは

テトロンポンジ生地とはポリエステル100%で織られた平織の生地のことです。「テトロンポンジ」が正式名称ですが、よく「ポンジ」とも呼ばれます。テトロンポンジの「テトロン」とは、株式会社東レと株式会社帝人が共同開発した商標です。「テ」は帝人、「ト」は東レ、「ロン」はナイロンから組み合わせて作られた造語です。
テトロンポンジ生地の長所
・薄くて軽い
ポンジは薄く、軽いのが特徴です。厚み0.14mm、重さ60g/m2と、同じ他のポリエステル生地に比べると、特に薄くて軽いことが分かります。元々織られているポリエステル糸が75デニールと細いことも理由にあげられます。下記の表はテトロンポンジ・トロピカル・トロマット・テトロンツイルの厚みと重さを比較した表です。
厚み | 重さ | |
---|---|---|
テトロンポンジ | 約0.14mm | 約60g/m2 |
トロピカル | 約0.2mm | 約100g/m2 |
トロマット | 約0.32mm | 約160g/m2 |
テトロンツイル | 約0.27mm | 約143g/m2 |
※パネルキングでは「トロマット」、「テトロンツイル」の生地は取り扱っておりませんので、予めご了承ください。
・裏抜けがいい
生地を表面に印刷した際、裏側にインクが浸透する現象を「裏抜け」といいます。ポンジは生地が薄く、裏面までしっかりとインクが浸透しハッキリとデザインを見ることができます。裏面はデザインが反転してしまいますが、裏面からでもデザインを見せることができます。

・安価
テトロンポンジは他の生地に比べ価格が安いことが強みです。下記はパネルキングで取り扱いのあるA型のぼり看板の価格表です。比べると、テトロンポンジ生地の方がトロピカル生地よりも安いことが分かります。
生地 | 器具セット | 生地のみ | 器具のみ |
---|---|---|---|
テトロンポンジ | 10,582円 | 1,650円 | 8,932円 |
トロピカル | 11,682円 | 2,750円 |
※税込表記
テトロンポンジ生地の短所
テトロンポンジ生地の短所として、耐久性が低いという点があげられます。特に屋外で使用すると日光や雨風の影響で、色落ちや端のほつれが出てきます。問題なく使用する場合、屋外では約3ヵ月ほどでの交換が目安になります。トロピカル生地の交換目安は半年程度、トロマット生地の交換目安が約1〜2年と使用できる期間が長いのに対し、生地が薄い分どうしてもテトロンポンジ生地は使用期間が短くなってしまいます。
テトロンポンジ生地の使用用途について
テトロンポンジ生地は軽く、風になびく、裏抜けがいいなどの特徴からのぼりによく利用されています。イベント会場や街など、よく見かけるのぼりの多くはテトロンポンジ生地でできています。また自社で取り扱っている商品のA型のぼり看板にもテトロンポンジ生地が使用されています。生地を取り替えて使用できるため、利用時ごとにデザインの変更が可能です。このようにテトロンポンジは販促物に多く利用されます。


パネルキングではA型のぼり看板を取り扱っています。詳細は下記バナーからご確認ください。

その他生地との違い
テトロンポンジに似ている生地としてテトロンツイル、トロピカル、トロマット生地があり、全てポリエステル素材の生地ですが、特徴ごとに用途も変わってきます。使用する環境や用途に合わせた生地を選択しましょう。それぞれの生地についてご紹介します。
素材 | 特徴 | 用途 | |
---|---|---|---|
テトロンポンジ | ポリエステル | 価格が安い 薄く裏抜けが良い |
のぼりなど |
テトロンツイル | ポリエステル | 薄いがポンジよりも丈夫 | のぼり、幕など |
トロピカル | ポリエステル | 丈夫で耐久性がある | 紅白幕、法被など |
トロマット | ポリエステル | 布生地で耐久性が一番あるが重い | タペストリー バナースタンドなど |
まとめ
テトロンポンジ生地は薄いため軽く、安価で扱いやすい生地です。その特徴を活かし、私たちが街で見かけるのぼりや幕などに使用されています。耐久性は低いですが安価なことから取り替えやすいので、コストを抑えたい方や複数注文したい方におすすめです。
また、テトロンポンジ以外にもテトロンツイルやトロピカルなど様々な生地があります。それぞれ生地の特徴を理解し、環境や目的に沿って生地を選択することがおすすめです。