フラスタパネルの制作や印刷の方法!

フラスタパネルは、ライブやイベント、お店の開店祝いなどで飾られるお祝い用のスタンド花です。大切な人へのお祝いや応援、発展を願う際に活用されます。しかし、実際にパネルを作ろうと思っても、どのような手順でおこなえばよいか悩む方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではフラスタパネルの概要や制作するうえで必要な知識について紹介します。贈り手の思いを伝え、相手に喜んでもらえるフラスタパネル制作の参考にしてみてください。
フラスタパネルとは?
「フラスタ」または「フラスタパネル」は「フラワースタンドパネル」の略称で、おもにライブやイベントで使用されるお祝い用のスタンド花です。従来のスタンド花と言えば、一般的に木製のボードを刺して使用するものが多く使用されていましたが、より自由に制作できるパネルを使い装飾を取り付けて、新しい形のスタンド花として利用されているのがフラスタパネルです。
フラスタパネルには、スタンド花に風船やメッセージボード、イラストのパネルが添えられているため、わかりやすく言うと「パネル付きスタンド花」や「パネルと装飾のついたスタンド花」ということになります。



フラスタパネルが使われる場面は多くあり、ライブハウスや劇場、イベント会場のほか、誕生日会や学校行事、結婚式などさまざまなシーンで見かけます。フラスタの特徴やメリットは以下のとおりです。
- 感謝や応援の意思を効果的に伝えられる
- 自由度があり注目してもらいやすい
- 個人やグループなどで独自のアレンジがしやすい
以上の特徴から、近年ではSNS上での企画や推し活と呼ばれるファン同士の協力により、フラスタパネルを制作するケースも増えています。
フラスタパネルの制作に必要なものと準備
フラスタパネルは、イベントやお祝いの際に目立つ存在となります。パネルの制作にはさまざまな要素が組み合わさっています。まず、制作に必要なものと準備を確認していきましょう。
フラスタパネルに必要なもの
フラスタパネルを準備する際に必要なものは、以下のとおりです。

1. メインとなるイラストや写真のパネル
パネルの中心となるイラストや写真はフラスタパネルの印象を決定づけるため、サイズや素材などを慎重に選びましょう。作品や写真を使用する際は使用する権利があるかどうかにも注意が必要です。
2. 名前を入れる名簿パネル
名簿パネルとは、制作に携わった個々の参加者やサポーターの気持ちを伝える大事なアイテムです。表記方法を検討して、名前の記載漏れなどがないようにしましょう。
3. お花
フラスタパネルの存在感や美しさを引き立てるためには、何より華やかなお花が欠かせません。花の種類や色彩はイベントの目的や贈る相手のイメージなどに応じて検討しましょう。たとえば、バラや胡蝶蘭、ユリなどは華やかでポジティブな印象を与えることが期待できます。
4. 風船(バルーン)など飾り付け用の小物
フラスタパネルにアクセントを加える小物や風船など、飾り付けアイテムの準備も必要です。これらも、お花やパネルとあわせて、イメージにあったものを選びましょう。
業者の選定と依頼
必要なものがそろったところでパネルの作成に入ります。自作で制作されるケースもありますが、クオリティなどを考慮して印刷会社に依頼することも検討しましょう。
印刷会社によって、取り扱っている材質や対応出来るオプションなどが異なります。サイズやカット方法など理想の仕様を確認しましょう。カットの方法にはさまざまな種類があり、ハート型や星型、吹き出し、正方形、長方形など決まった形のものから、指定した形に自由に切り取るものもあります。写真やデザインに合わせて適した方法を選ぶと良いでしょう。
▼パネルのカットの例

また、製作業者ごとに設定されている納期に留意し、出来上がるまでに少なくとも1週間程度はかかると考えて準備や連絡をおこなうようにしましょう。イベントの日程などが分かっているのであれば、逆算していつまでに発注をしておくべきなのかを早めに確認しておくことが大切です。
お花の準備と取り付け
次に、フラスタパネルに花をアレンジしてくれる花屋を選定します。依頼する花屋によってパネルのサイズに規定がある場合があるため、依頼を検討している花屋に確認して大きさを調整しましょう。
フラスタパネルが完成した後は、納品先(店やライブ会場など)に運ぶ必要があります。納品先の設置場所を正確に把握し、花屋に会場に運んでもらうことが可能かどうかなどを必ず確認するようにしましょう。
その他の重要事項
上記で紹介した内容のほか、次の2点についても確認が必要です。
- 会場やイベントのフラスタパネル設置のルール
- フラスタパネルの受け入れ確認
設置会場の設置ルールの確認は必ずしましょう。搬入日時や規定サイズなど、会場の関係者に迷惑をかけないよう細心の注意をはらいます。また、実際にフラスタパネルを受け入れてくるかどうか、回収方法などについても前もって確かめておきましょう。
フラスタパネルを制作する時の仕様
華やかな飾りつけによって存在感が出るフラスタパネルですが、重くて大きすぎるものになるとバランスが悪くなり設置にもリスクが発生する可能性があります。一方で、サイズが小さく目立たないデザインや色を選択してしまうと、アピール力や魅力も減ってしまう恐れもあります。
最後に、適切なサイズや素材を選ぶ方法について解説します。
フラスタパネルのサイズ
フラスタパネルのサイズ選びには慎重な注意が必要です。先にも述べた通り、サイズ次第で設置に課題が生じたり目立ちにくくなってしまったりする可能性があります。大きすぎるサイズは花を飾ることが難しい場合があるため、花屋に規定サイズを確認しておきましょう。
メインとなるパネルのサイズはデザイン次第で幅広く、会場の規定やお花のサイズにあわせて考えるとよいでしょう。名簿パネルについてはA3サイズ(420×297mm)程度で制作されることが多いようですが、メインパネルとのバランスを考えることが大切です。
また、パネルに使用する画像データの解像度も、サイズに影響する要素です。パネルに対して適切な解像度を持たない画像を使用した場合、仕上がりが粗くなってしまう恐れがあります。たとえば、細かい描写や精密な線を含むイラストの場合は高い解像度が求められ、パネルの場合は原寸サイズで200〜250dpi程度の解像度が推奨されます。解像度の目安は業者によって案内が異なりますが、不足していると仕上がりに影響するということを覚えておきましょう。
なお、業者に依頼する際は仕上がりのサイズで注文する必要があり、取り扱いがあるか、どのようなデータで作成するべきかにも注意しましょう。
パネルや用紙の素材
フラスタパネルを制作する際、素材の選択は仕上がりの質や耐久性に影響を与えます。ここでは主要な素材について、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
▼パネルの素材
素材 | メリット | デメリット | 用途 |
スチレンパネル |
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屋内での使用が適している |
半屋外用スチレン | パネル
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中程度の屋外使用 | (開店祝いなど)
アルミ複合版 |
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屋内外で長期使用が可能 |
スチレンパネルは発泡ポリスチレンのボードに写真やイラストなどを印刷した紙を貼り合わせたものを指します。
▼用紙の素材
素材 | メリット | デメリット | 用途 |
光沢紙 |
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半光沢紙 |
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マット紙 |
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写真やイラストが映えるほうが場の雰囲気を明るくしてくれますが、光の反射を抑えて落ち着いたデザインを求める場合はマット紙を活用するなど考慮しましょう。
以下は、スチレンボードを使ったフラスタパネルにおける、発砲パネルと用紙の組み合わせの例です。
- 発砲パネル+マット紙:低価格で落ち着いた印象。文章やシンプルなデザインを求める場合におすすめ。
- 発砲パネル+耐水紙:屋外使用にも適しており、美しさと耐久性のバランスを図りたい場合におすすめ。
- 発砲パネル+光沢紙:輝かしいツヤと色のメリハリが際立つ。鮮やかで華やかなデザインが必要な場合におすすめ。
また、業者によっては白地と黒地といった2種類のパネルや、印刷面を保護するラミネート加工を提供しているところもあります。フラスタパネルを制作する際には、設置場所や期間、制作したいパネルのイメージ、予算を考慮して、最適な素材や用紙を選ぶことが重要です。
まとめ
フラスタパネルの制作にはさまざまな要素が絡んでいます。パネルのサイズや素材選びを適切におこない、設置会場や業者、花屋との連絡などを密にしていく必要があります。
今回紹介した内容を参考にして、準備から制作、設置、片づけまでのスケジュールをしっかり立てることがポイントです。手順を適宜、確認しながら、イベントの成功に向けて魅力的なフラスタパネルを制作しましょう。